課題・要望 | 業種 | 製品・サービス | ||
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オンプレミス環境からクラウド環境への 移行とセキュリティの改善 |
物流 | クラウド |
株式会社ウインローダーは物流の新しいカタチ「循環型物流」を日本全国に展開する、昭和25年創業の総合物流企業である。2004年より「エコランド」サービスを開始。「そんなに、いらない。Less is beautiful.」をテーマに、シンプルライフの提案とリサイクルを通して、お客様の生活をよりスマートに、地球環境をサステナブルにするサービスを提供している。
※ エコランドURL http://www.eco-land.jp/
同社は、エコランドが展開する多種多様なサービスを支えるシステム基盤として、ブロードバンドタワーのクラウドサービス「c9 Flex」を導入。セキュリティの高い、安定したシステム運用を実現している。
エコランドは、あなたの「いらない」が誰かの「ほしい」になる仕組みを提供している。お片付けサービスやお預かりサービスでいらなくなったモノを回収し、エコオクやリユース・リアライズを通じて、リサイクルショップや海外のほしい人に提供しているのだ。
エコランドは多数のメディアにも取り上げられており注目度も高い。特に、各界の著名人が賛同している「エコオクチャリティオークション」は、落札額の100%を、出品者の支援する団体へ寄付し、被災地の支援活動を行っている。2011年に発生した東北地方太平洋沖地震以降、出展商品数も増加しており、今後も注目のオークションサイトである。
エコランドの誕生秘話について、代表取締役社長 髙嶋 民人氏は「きっかけは、高円寺で参加したボランティアだった」と語る。ウインローダーの創業者を祖父にもつ高嶋氏は、大学卒業後、銀行に入社したばかりであったが、物流の将来が非常に厳しいことを目の当たりにし、何か新しいことはできないか?ということばかり考えていたという。
「そのような中で、ボランティアを通じてゴミに対して興味を持ち、ゴミ収集運搬会社の事業の安定性や周辺の様々な問題を知ることになります。当時は物流事業では荷主が集まらない、物が集まらないという状況でしたので、ゴミ収集のビジネスを会社に提言しました。そのビジネスを本格的に取り組む為、私自身も銀行を辞めて、先ずはゴミをよく知る為に清掃のアルバイトを始めました。その時の経験が、『いらない』モノが誰かの『ほしい』モノになるエコランド誕生に繋がっていると思います」。
更に、髙嶋氏の探究心がエコランドの商品管理システムを構築するヒントを得ることになる。
「その後、アメリカのリサイクル会社(NASDAQ上場企業)で4か月程度ゴミ収集のバイトをしました。アメリカで学んだことは、オートメーション化が進んでおり、ITを上手く活用していることでした。特に、どの場所からどのようなゴミが出ているのかを把握できる仕組みができていたのには驚きました。当時の日本では全く考えられなかったことです。このアメリカの経験が、現在、弊社で利用している商品管理システムに大きく役立っています」。
「全てのモノにバーコードを貼って、本当に要らない人と欲しい人とが明確に結べるっていう形が出来上がってきたのは、つい最近のことです。これが日本全国で流通できるような仕組みが作れると、次は海外でしっかり展開できます。現在、既にフィリピンとタイで中古家具の輸出を展開していますが、日本人の要らないものと海外の人の要らないものは少し違うのです。例えば、地球の裏の難民の人が一番欲しいものは水、続いて食料、続いてテント、そして毛布、布団と言っているのです。日本で一番多く粗大ゴミとして出るのが布団だったりするのですが、このように垣根を越えて要らないモノと欲しい人を結ぶことができるのは、インターネットの大きな力ですね」と、今後のエコランドの展開にはインターネットが重要であると髙嶋氏は説明している。
同社は、ブロードバンドタワーのクラウドサービスc9 Flexサービスと、持ち込み機器サービスを併用したハイブリット環境でシステム構築を行っている。持ち込み機器サービスは、オンプレミス環境からクラウドサービスへ移行を検討されるお客様に対し、よりスムーズな移行ができるようにブロードバンドタワーが提供する特徴的なサービスだ。加えて、c9 Flexサービスは2014年6月にクラウドセキュリティ認証制度「STAR認証」を取得しており、セキュリティレベルの高いクラウドサービスであることが証明された。
同社は、これまでデータセンターを借りて自社でサーバを調達するオンプレミスの環境でシステムを構築していたが、ネットワーク設計とセキュリティに問題があり、根本的な見直しが必要であった。
「複数の会社を比較した結果、ブロードバンドタワーのクラウドサービスが最も当時の問題を解決でき、安定したシステム運用が期待できると判断し、採用することになりました。オンプレミスの環境からクラウドサービスへ移行する際は、切り替え方法やタイミングで難しい部分もありましたが、現状は安定稼働しており、インフラ周りを気にする必要はなく、他の業務に専念できるようになりました」とシステム課 課長 林健司氏は語る。
更に具体的な導入効果については、「全体のコストに関しては、従来の費用と比較して若干プラスになりました。しかし、問題となっていたセキュリティ対策を施すことができましたし、サーバ単価で比較した場合はコスト削減できましたので、今後サーバ台数が増えていけばコスト効果も更に期待できると思います。新しいサービスを開始する場合に比較的短期間でリリースできるようになったことも、工数の削減になっていると思います。」と林氏は続ける。
「エコオク」は、エコランドを構成するサービスの1つであり、誰かが「使わなくなったモノ」を出品しリユースするオークションサイトだ。「オークションサイトは非常にミッションクリティカルなシステムで、弊社のシステムで一番運用が難しい部分です。更に、機能拡張と利用者数の増加から、間違いなく今後のサービスとして強化していく部分になります。」と林氏は語る。
こうした背景から、林氏はブロードバンドタワーの課題解決力に大きな期待を寄せる。「ブロードバンドタワーの魅力は課題解決力ですね。スケールしていくシステムを少数で運用していくのは非常に難しく、何か問題が起こっても一緒になって解決してくれるブロードバンドタワーのサポート体制には非常に助かっています。エコランドはどちらかと言えば、市場を造っているイメージでいますので、サービス拡大によってシステムの拡張・改修の対応が今後必要になります。その際にも、心強いパートナーになってくれればと思っています」。
IT戦略室 室長 村上英夫氏は今後のシステムの運用について次のように語っている。「システムに対する基本的な考え方は、システムインフラの投資コストは失敗しても耐えられるものではなくてはならないと思っています。限りなく失敗しても大丈夫なくらいコストを失わなければ、企業は成長できませんので、そこにどんどんチャレンジすることができる、スケールできるシステムにしなくてはなりません」。
続けて、IT部門の役割の変革について語っている。「今後は如何にしてビックデータを解析していくかが重要になります。私のミッションは、数々のデータを検証しながら売上を伸ばすことです。以前はCTO/CIOという立場の人がシステムを管理すればよかったのですが、現在は保管したデータをどうやって技術に反映させて、結果的に売り上げにも反映させていく価値に転換していくCMOの役割が求められています。よって、システム管理・運用の負荷を軽減して、データ活用に注力できるようにする為に、インフラ部分はブロードバンドタワーにサポートしてもらい、今後は一緒に成長できるパートナー関係を築けるようにしたいですね」。
最後に、髙嶋氏はブロードバンドタワーに次のように期待を寄せている。「私たちはモノをどうするか?というリアルな部分をインターネットやITを活用して一生懸命やって行きたいと思っていますので、それを支えるシステム部分をしっかりとお願いしたいですね。特に、データ漏えい防止などのセキュリティ対策は事業を進める上で、非常に重要になりますので、今後とも宜しくお願いします」。
企 業 名 | 株式会社ウインローダー http://www.winroader.co.jp/ |
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創 業 | 1950年1月 |
所 在 地 | 東京都杉並区上荻2-37-7 |
事業内容 | 総合物流事業 |