鳥取大学医学部附属病院様

膨大な手術映像の保存と一元管理を実現
EMCアイシロンが医療サービス向上に貢献

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課題・要望 業種 製品・サービス
大量の高精細手術映像の
保存・蓄積
医療 ストレージ

国立大学法人 鳥取大学医学部附属病院では、地域を代表する医療機関として、高品質な医療サービスの提供に取り組んでいる。さらに今回、同病院では医療の安全確保と先端医療研究を目的として手術映像の録画・共有システムを構築。そのためのストレージとして、ブロードバンドタワーが提供するEMC社製スケールアウトNAS「EMCアイシロン」を採用し、大量の手術映像の効率的な保存・管理を実現している。

地域を代表する拠点病院として高品質な医療サービスを提供

thumb 国立大学法人 鳥取大学医学部附属病院
鳥取大学医学部附属病院長
医学部感覚運動医学講座
教授
北野 博也氏

山陰地方のほぼ中央に位置し、日本海や宍道湖、霊峰大山などの豊かな自然環境に恵まれた鳥取県・米子市。JR米子駅前の大通りを米子港に向かって進んでいくと、市街地の一角に近代的な病院が見えてくる。「健康の喜びの共有」を理念として掲げ、697病床と約1,600名の医療スタッフ(2013年8月現在)を擁する鳥取大学医学部附属病院である。

同病院は地域の拠点病院として、東は鳥取県西部、西は島根県東部、南は岡山県北部に至る広範な地域の医療を支えている。医師の地方離れや地域住民の高齢化が加速する中、同病院の果たす役割はこれまでにも増して重要になっている。鳥取大学医学部附属病院長を務める北野 博也氏は「本院はいわば地域医療を支える『最後の砦』。医療資源を最大限に活用し、安全かつ高度な医療を地域の皆さまにご提供するよう努力しています」と語る。

医療技術や医療機器が急速に発達した現在では、先端ITの活用も病院運営に欠かせなくなっている。鳥取大学医学部附属病院 医療情報部長 総合メディア基盤センター 米子サブセンター長の近藤 博史氏は「本院では医療のIT化に早くから取り組んでおり、2004年には他の国立大学病院に先駆けて病棟・外来を含む100%電子カルテ化を実施。その他にも、全入院患者様にバーコード付きリストバンドを装着して輸血/点滴等の取り違えを防止する、シンクライアントシステムを導入してセキュリティ強化・業務効率向上を図るなど、様々な取り組みを展開しています」と説明する。

こうした活動の一環として今回取り組んだのが、手術映像録画・共有システムの構築である。同病院はロボット支援手術における先進病院であり、2010年には手術支援ロボットを用いた内視鏡外科手術を安全に行うことを目的とした「低侵襲外科センター」も設置している。これに伴って、手術映像の録画や管理を効率的に行えるシステムの導入を目指したのだ。

手術映像録画・共有システムにEMCアイシロンを採用

thumb 国立大学法人 鳥取大学医学部附属病院
医学部附属病院医療情報部長
総合メディア基盤センター
米子サブセンター長
近藤 博史氏

手術映像録画・共有システムの導入に踏み切った理由について、北野氏は「近年では医療過誤/医療事故などの事案が社会問題になるケースも増えています。医療機関としても、患者様に対する説明責任をしっかりと果たしていかなくてはなりません。そのためには、手術室の映像をきちんと記録・保存できる仕組みが不可欠です」と説明する。

また、手術映像の用途はそれだけではない。低侵襲外科センターでは、各科系各診療科の壁を越えて低侵襲手術の教育・技術向上を図る取り組みを推進しており、関係者全員で手術映像を見ながら技量向上を図るといったことも行われている。高精細な手術映像が記録できれば、こうした医療サービス品質向上に向けた活動にも大きく貢献できる。

このように、同病院にとっても非常に重要な意味を持つ今回のプロジェクトだが、元々手術映像を記録する取り組みそのものは、これまでもいろいろな形で行われていたという。鳥取大学医学部附属病院 医学部保健学科 成人・老人看護学講座 片岡 英幸氏は「それこそアナログビデオカメラの時代から、様々な機材を利用して手術映像の記録を行ってきました。しかし、撮影後の映像を一元管理する仕組みが整っておらず、後でデータを探すのに多くの時間と工数が掛かるなど、様々な問題がありました」と振り返る。

こうした点を解消するために、今回のプロジェクトでは高度な検索機能と容易な操作性を備えたMedi Plus社製ハイビジョン対応手術映像録画・共有システム「SRS-1」の採用を決定。ただしここで課題となったのが、データの格納先となるストレージである。

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同病院では毎日何らかの手術が行われており、システムに蓄積されるデータ容量は日々刻々と増加していく。しかも、複数の手術室から同時に送られてくる高精細映像を確実に保存する必要があるため、新たなストレージには、大容量と高い性能、スケーラビリティが求められた。

さらにもう一つのポイントは、不正改ざんなどの防止である。「患者様の医療に関する記録である以上、そのデータがいつ作成されたのか、後で変更が加えられていないかといった点についてもきちんと担保する必要がありました」と近藤氏は強調する。こうした要件を全て満たすものとして競争入札を経て導入されたのが、ブロードバンドタワーが提供するEMC社製スケールアウトNAS「Isilon X200」であった。

大容量手術映像データの効果的な保存・管理に成功

thumb 国立大学法人 鳥取大学医学部附属病院
医学部保健学科 成人・老人看護学講座
教授
片岡 英幸氏

同病院ではロボット支援手術に対応した3つの新手術室をはじめ15の手術室を運用しているが、新システムが稼働したことで、各手術室に設置された術野カメラや監視カメラ、手術支援ロボット/内視鏡/医療機器などの映像を、すべて3台のIsilon X200に保存できるようになった。ちなみに映像データの容量は、高画質録画を行った場合で1時間あたり約3GBに達するとのこと。これらの映像は、スタッフステーションや看護師控室だけでなく、3D対応の大型ディスプレイモニタなどを設置したカンファレンスルームで観ることも可能である。

片岡氏はIsilon X200を評価したポイントを「まず、後から簡単に容量を追加できる点が魅力的でしたね。最初から大量のリソースを抱え込むのでは、投資対効果が悪くなってしまいます。また、スモールスタートが可能な製品でも、増設作業に多額の構築費用が掛かるのでは結局同じです。その点、アイシロンなら、後々こうした問題に悩まされる心配がありません」と語る。

また、もう一つは性能の高さである。アイシロンは、各ストレージノードがコントローラの機能も果たすため、容量増設を行った際にも高いパフォーマンスを維持することができる。大量の高精細映像をフル活用する同病院にとっては、このことも大きな決め手となった。

「比較検討を行ったストレージ製品の中には、他の大学病院などへの導入実績をアピールしているものも多かった。しかし、どうも当院が求めているものとは、少し方向性が違うように感じていたのです。そこへいくとアイシロンは、国内外の大手テレビ局やコンテンツ事業者などで広く利用されているという。我々としてはむしろこちらだと思いましたね」と片岡氏はにこやかに語る。

SnapshotIQを活用しデータ改ざん対策も実現

拡張性や性能面の要件はこのようにクリアできたものの、今回のプロジェクトでは先にも触れた通り、データ改ざん対策も重要な課題となっていた。近藤氏は「そこで目を付けたのが、アイシロンのアプリケーション・ソフト『SnapshotIQ』です。これを導入することで、時間や手間を掛けることなくデータの真正性を確保できます」と説明する。

SnapshotIQを利用すれば、ある特定時点におけるストレージの状況をデータイメージとして取得することができる。このデータイメージは人為的に改変できないので、現在のデータとSnapshotIQによって取得されたデータイメージを比較すればデータの変更や改ざんがされていないことを容易に証明することが可能だ。また、データが消去されてしまった場合にもデータイメージから復元できる。

しかもSnapshotIQは、従来型のボリュームベースのスナップショット技術とは異なる特長を備えている。ストレージプール全体としては無制限、単一ディレクトリに限っても1,024ものスナップショットを作成することが可能。スナップショット作成時間も通常1秒以下と非常に高速であるため、手術の度にスナップショットを作成しても業務運用に影響を及ぼすおそれはない。
さらに万全を期すためにWindows端末からのアクセスログも取得しており、不正・不用意な変更が万一された場合にも、いつだれがどこから操作したかといった証跡を含めてわかるようになっている。

Isilon X200の導入によって、同病院では狙い通りの手術映像録画・共有システムを構築することに成功。「必要なデータは簡単に探すことができますし、容量不足などの問題で悩まされることもありません。患者様への医療サービス向上や先端医療研究に大きな効果が期待できます」と語る片岡氏。近藤氏も「高い信頼性・可用性が確保できた点も大きなメリットですね。以前導入していたストレージでは、RAIDカードに障害が発生して対応に苦慮したことがあるのですが、アイシロンならそうしたリスクも大幅に軽減できます」と続ける。

今回のプロジェクトを支援したブロードバンドタワーへの期待も高い。「ITの分野は非常に変化が早い。今回のような映像関連のシステムでも、動画圧縮の方法など次々と新技術が生まれてきます。我々ユーザーがこうしたものをしっかり活用できるよう、効果的な提案や情報提供を望みたいですね」と近藤氏は語る。

今後に向けた抱負を「もはや医療とITは切り離せない存在になっています。今後も先進技術を積極的に活用し、よりよい医療を追求していきたい」と語る北野氏。ブロードバンドタワーのソリューションも、その取り組みをしっかりと下支えしていくのである。

手術映像システム構成図

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団 体 名 国立大学法人 鳥取大学医学部附属病院
http://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/
創  設 明治26年4月1日
所 在 地 鳥取県米子市西町36番地の1

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